【こんな症例も治りますシリーズ 708】『 セカンドオピニオン診療 : 犬の難治性の咳 』も適切な診断と治療で治します

↑ 上のイラストは、犬の気管虚脱の様子(気管の断面図)です。

■ 右のリングのイラストは、一番上が正常の気管の断面図です。

■ 一番下の上下から押しつぶされた気管リングは、気管虚脱で咳が出るレベルです。

 

犬 8歳 トイプードル オス(去勢手術済み)

 

 

【 他院で3年前から咳の治療をしているが良くならない 】、とのことでセカンドオピニオンで当院へいらっしゃいました。

 

 

 

 

◆◆ かかりつけの病院では、心臓が悪いため咳が出ていると言われ、お薬を数種類処方されていたそうです。

 

 

 

 

■ 聴診したところ、明確な心雑音は聴取できませんでした。

 

 

 

■ 血液検査、胸部レントゲン検査、心臓エコー検査を行ったところ、心臓には異常所見が見られませんでした。

 

 

 

■■ レントゲンでは肺炎像、気管支炎像は見られませんでしたが、息を吸った時、吐いた時に撮影したレントゲンからは、気管虚脱があることが判明しました。

 

 

 

 

■ 現在の症状としては数回軽い咳をするとすぐ治る状態でしたので、生活する上でそれほど問題にはなっていないようでした。

 

 

 

■ 気管支炎拡張剤、去痰剤、抗生剤で様子を見ていくことになりました。

 

 

 

■ また肥満も咳を誘発させる要因になりますので、ダイエットも実行してもらうことになりました。

 

 

 

■ おやつは高脂肪食なのでやめていただき、低脂肪、低カロリーの処方食を食べてもらうことになりました。

 

 

 

■ おやつがない生活をすごく残念がる飼い主様も多いのですが、楽しみが減る分、別のスキンシップなどで補っていただけたらと思います。

 

 

 

■ 健康で長生きできますように、当院では心臓病の健診もおこなっております。

 

 

 

■ 症状がなくても年に1回は『 心臓健診 』をおすすめいたします。

 

 

 

 

獣医師 新井澄枝

 

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